そもそもCAFAMビエンナーレとは
CAFAMは私が通っている中央美術学院の附属美術館でCentral Academy of Fine Art Art Museum の略称でCAFAM。この美術館がビエンナーレを2011年から行っています。
その2回目として開催された今年のビエンナーレのテーマは「無形の手 ―THE INVISIBLE HAND」です。実はこのテーマを決める会議が8月に行なわれていて、私もスタッフとしてその会場で会議を聞いていた。そのときはこの会議でそれぞれのキュレーターたちがオススメの作家の映像作品なり作品をプレゼンして、テーマを決めているところだった。テーマは長い議論の結果、2つにしぼられ、最終的には「無形の手」となった。だからようやく開催されるとなるとワクワク。
会場に入るともう人がいっぱい
図1 開幕式風景1 館長のお話
図2 開幕式風景2
このビエンナーレの見所
今回のビエンナーレでは4カ国の重要美術大学のキュレーター専門の先生による学術指導のもとで、それぞれの国のチームがアーティストを選んで、それぞれの「無形の手」に対する観点をぶつけあう。
それぞれ、胡丹洁を代表とする中央美術学院(中国)、馬楠先生を代表とする中国美術学院(中国)、de Appel Curatorial Program(オランダ)、翁笑雨を代表とするCalifornia College of the Arts(アメリカ)、Kit Hammonds先生を代表とするRoyal College of Art(イギリス)、Veronica Valentini先生を代表とするEcole du Magasin(フランス)。
図3 美術館風景
学術性の高い現代アートが一同にみれる
とにかく会場に入ったときの熱気をとても感じるし、それに負けないぐらい迫力のあるインスタレーション。この美術館の展示は平面が多く感じるので、このような大型のインスタレーションや彫刻、映像があるのはとっても新鮮に感じる。会場は生徒や来賓の方でごったがえしで、警備員もしっかりいました。
なぜ「無形の手」というテーマを選んだのか考えさせられる作品がたくさんあります。それぞれのキュレーターの考える方向もみんな違って、比較するととてもおもしろい。
無形の手
私が考えるに、この手はパワー(権力)の象徴でもあり、国を超えてのたとえば植民地支配、経済的な支配(資本主義的)などなどで、それは今回の5つのサブタイトルからもわかる。
1Game Theory
2The code of The Golden Bough
3No puppet is Dumber Than Its Puppeteer
4The Museum Cellar
5On Ambiguity and Other Forms To Play With
でもそんな頭を使って考えるよりも、ビエンナーレは楽しむのが一番!友達やカップルとでくるもよし!お祭り気分でたのしみましょう!
図4 ビエンナーレ様子1
図5 ビエンナーレの様子2
図6 ビエンナーレの様子3
図7 ビエンナーレの様子4
CAFAM ビエンナーレ
期間:2月28日-4月20日
場所:北京朝阳区花家地南街8号中央美术学院美术馆
江上 越(Egami Etsu)
1994年千葉市生まれ。千葉県立千葉高校卒業後、2012年中国最難関の美術大学・中央美術学院の造型学院に入学。制作と研究の日々のかたわら、北京のアートスポットを散策する。ここでは北京のアート事情、美大での生活などをレポートしてもらう。