えっちゃんの中国美大日記 第6回「食堂事情」
中央美術学院には3つ食堂があり、そのうちよく利用されているのは第一食堂。
朝ごはんから夕飯もあり、安くて便利ということで利用する学生はいっぱい。
図1 第一食堂の外観
朝は7時から9時まで、昼は11時から14時まで、夜は17時から20時までの営業。
朝ごはんはおかゆ、ワンタン、中国の蒸しパンや、肉と野菜をはさんだサンドもあって種類が豊富。だいたい値段は5元以下のものばかりでとても安い。
■階によってレベルが違う第一食堂
第一食堂は3階建てで、おもしろいことに上の階にのぼるほど値段が高くなっていく。特に一番上の3階は食堂というよりレストランで、デートで使ったり、お客さんの招待に使っていたりする。
ちなみに2階には清真料理といって中国に居住する回族やムスリム料理の一角がある。豚肉をつかわないなどの決まりがある。少数民族の多い中国ならならではの特徴。
図2 肉まんやあんまん、小麦粉をつかった饼子(ビンズ)も1元ちょっと
■なんとも気前がいい生徒たち!
食堂は原則現金は使えないので、学生証で食堂カードをつくり、そこにお金をチャージして使う形になっている。
食堂カードを忘れても、大丈夫!他の生徒に貸してくださいといえば、貸してくれるし、驚いたことにみんな代金をもらおうとしない!! 親切なのか、「そのぐらいのお金いいよいいよ」と言って、多くの人は食堂カードだけ受け取るのだ!太っ腹!
図3 昼は混雑する食堂
■中国式注文の仕方
もちろん混雑しているので、みんな列になんか並ばないし、大声で職員に言ったもの勝ち。だからできるだけ前に行って、これくださいと言うこと!日本のように話しても聞こえないので、どんどん抜かされてしまう!
図4 炒め物 肉が入ると値段が急に高くなる
図5 炒め物2
■柔軟な対応と量の多さ!
おもしろいことに、ここでは炒め物を皿にいれるのではなく、そのままトレーに入れてしまう!それも大量にくれるので、大体1つの炒め物でおなかいっぱいになる。それに日本人や留学生とわかると、ラーメンの麺を大量に増量してくれる優しい食堂のおにいさんもいたりする。
メニューも結構融通がきいて、ハーフハーフにしてくれたり、お鍋は「野菜を多めにしてください」と頼めばそうしてくれる。もちろんテイクアウトもOK!
安くて便利!学生に愛されている食堂はいつもアットホーム!
図6 第一食堂1階の様子
バックナンバー
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えっちゃんの中国美大日記 第6回「食堂事情」
江上 越(Egami Etsu)
1994年千葉市生まれ。千葉県立千葉高校卒業後、2012年中国最難関の美術大学・中央美術学院の造型学院に入学。制作と研究の日々のかたわら、北京のアートスポットを散策する。ここでは北京のアート事情、美大での生活などをレポートしてもらう。
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