范顺赞「美好時光」
フォトグラフィーアワード2015とは
北京で、いや中国で一番大きい写真センターといったら日中両国の夫婦作家、荣荣&映理が創設した三影堂、スリーシャドウズだ。そこで毎年行われれるフォトグラフィーアワードは中国でも影響が多きい。
最年少16歳
今年で第七回となるフォトグラフィーアワード2015の参加者の特徴は多くが海外へ留学して帰ってきた若者が多かった。特に女性写真家が多く、大賞受賞者の陳萧伊も92年生まれの女の子である。そして驚くことに入選の最少年齢は16歳の少女!若すぎる!
今回の審査委員はキュレーターの具本昌(BohnchangKoo)、フランス国立映像美術館(Jeu de Paume)総監督のMarta Gili、スリーシャドウズの中心創始者である荣荣(Rong Rong)
日本Amanaグループ写真集蔵部総監督の河内尚、中央美術学院美術館キュレーターの蔡萌と国際色ゆたか。
陳萧伊 「Koan」
スリーシャドウズの創設者 荣荣&映理の映理さん
資生堂賞は...
また資生堂賞はひとつの川(盘龙江)について研究と調査として写真を用いた程新皓が受賞。
程新皓を選らんだ理由について資生堂の豊田佳子さんにきいたところ、「ひとつの川を通してその歴史と故郷、自分のルーツをたどる考えが興味深く、調査方法もとても専門的。写真に対しての新しい概念になるのではないか」と話す。
アフターパーティーには入選者、受賞者、キュレーターなどが参加し、私も参加し盛大に行われた。ほとんどが80後、90後と呼ばれる若者で満たされた会場はとにかく活気にみちていている。変化の速い中国、これからの写真が楽しみだ。
程新皓の作品「对一条河流的命名(The naming of a river)」にはひとだかりが
今回資生堂賞を受賞した程新皓の作品の前で 右から資生堂の半田誠一さん、豊田佳子さん
番外編
今回の審査員である蔡萌さんがこのフォトグラフィーアワードと並行してスリーシャドウズで個展もおこなっている。
小さい頃から博物館をみて育ち水墨に親しんでいたため、時間があれば描いているという。
今回審査員のひとりであるキュレーターの蔡萌、アーティストでもある
2015.04.27
江上 越(Egami Etsu)
1994年千葉市生まれ。千葉県立千葉高校卒業後、2012年中国最難関の美術大学・中央美術学院の造型学院に入学。制作と研究の日々のかたわら、北京のアートスポットを散策する。ここでは北京のアート事情、美大での生活などをレポートしてもらう。