油絵科の第三工作室創設者の董希文の回顧展がCAFAMで始まった。最近のCAFAMでは孫滋渓に始まり馮法祀、そして今回の董希文など中央美術学院の大先輩の先生方の生誕100年記念展、回顧展が続いて開幕してる。
董希文は1914年生まれで敦煌の壁画研究をし、中央美術学院油絵科の教授であり、油絵科第三工作室の設立者でもある。代表作に中国では知らない人はいない「開国大典」を描いた人で、中国の油画芸術と美術教育の発展に終身貢献した重要人物。
開幕式には美術界の重鎮がずらり
開幕式には文化部の副部長董偉、中国美術家協会首席の靳尚誼、中央美術学院の院長範迪安、董希文の親戚である董沙雷、董一沙など多くの美術界重要関係者が出席した。このことからこの回顧展が中国でとても重要な意味を持つことがわかる。開幕式では娘である董一沙が「父は生前一度も自分の誕生日を祝ったことがない。今日はみんなで父を祝う記念日でもあり、いままでで最高の100歳誕生日祝いになる」と話した。
午後の研討会にて司会を務める邵大箴先生と袁運生先生
中国美術史を知ることができる展示
初の董希文大規模回顧展をひと目みようと、開幕式を行った講義室とVIPルーム、展示室は来場者でいっぱいになった。
中国の美術教育史を知る上では欠くことができない人物である董希文の展覧会を見ることで中国の現代美術史の文脈を知ることができるだろう。
展示会場様子 写真提供:中央美術学院美術館
「開国大典」 写真提供:中央美術学院美術館
董一沙さんと記者
邵大箴先生と記者
右は李天祥先生、左は奥様の趙友萍先生
敦煌研究所センター長の候黎明先生
詹建俊先生と記者
王蘭順先生と記者
董希文の生誕100周年記念展
会場:中央美術学院美術館 3B展示室
場所:北京市朝陽区花家地南街8号中央美術学院
会期:2014.12.19-2015.1.8
江上 越(Egami Etsu)
1994年千葉市生まれ。千葉県立千葉高校卒業後、2012年中国最難関の美術大学・中央美術学院の造型学院に入学。制作と研究の日々のかたわら、北京のアートスポットを散策する。ここでは北京のアート事情、美大での生活などをレポートしてもらう。